その他

アイロン曲げ木

[曲げ木]

木材を高温で蒸したり、煮たりして繊維を柔らかくし曲げる技法のこと。

曲げ木加工された木材は家具などで使用されることが多く、家の中を探せば椅子の背もたれなど身近に発見することが出来る。

機能的なだけでなくアート作品の様に美しく、さらに強度も増すと言う利点が多い技法。

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アイロンで簡単に?

ちょうどキャンプ用のチェアを作ろうと構造やデザインを考えている時、曲げ木について調べていたら家庭用のアイロンで出来ると言うことを知った。

本当に出来ればデザインの幅が広がり、色々妄想も膨らむのだが。

いやいやそんな匠の技をアイロンで出来るわけ・・・

半信半疑ながらも挑戦。

工程

今回曲げる木は、

  • メランティ(ラワン)25mm角材
  • メランティ(ラワン)15mm角材
  • 檜無垢材 幅30mmx15mm厚 

①木材を水に浸す

木材を水で濡らすだけでもいいらしいが、今回は風呂に水を張り一晩浸す事にした。

②木材を濡れ布で巻く

布を水に浸し軽く絞り木材の曲げたい箇所に巻く。布は絞りすぎないで水分を十分残しておくのがポイント。

③アルミホイルを巻く

濡れ布を巻いた上からアルミホイルを巻く。

④アイロンを当てる

木を転がしながらまんべんなくアイロンを当てる。

木口から蒸気が立ち昇り、中の木材が蒸されてるのが想像出来る。アルミホイルはチンチンに熱くなり手で触れない。

アイロンを当てる時間は[木の厚みmm=分数]

25mm角は25分、15mm厚は15分で良さそうだが、どちらも30分程度当てた。

多分やればやる程木がやらか〜くなると勝手にイメージ。

だんだん水分が蒸発していくので、様子をみながら途中木口から水分補給しながら行った。

④型に固定

熱々の内にあらかじめ作っておいた型に嵌め固定する。

今回はU字の様な曲線ではなく、ゆる〜くカーブしてる程度にした。

まずはメランティ角材。ハードウッドなので不安。

クランプで徐々に絞っていくのだが曲がる気が全然しない。しかも熱くて持ってられない。

気合で強引に力で押し切る。

折れそうで怖い。

何とか型に固定。

次に檜無垢材。

こっちは力を入れた瞬間「あっこれは簡単に曲がる」と手応えで分かった。

大した力も入らずすんなり型に固定することができた。

そのまま1時間ほど放置した後、一旦型から外しアルミホイルと布を取り再度型に固定し2日程放置。そして型から外して乾燥。

完成?

型から外すと曲線が少し元に戻ってしまった、が許容範囲内だから良しとする。

スプリングバックといい型から外すのが早すぎると起こってしまうらしい。

せっかちなもので・・・

意外と綺麗に出来たと思ったが、メランティの方は曲げ部分を見ると木がめくれたり盛り上がったりした箇所があった。

これ椅子の脚にするんだけど強度大丈夫なんだろうか。

檜の方は問題なし。

やってみて

確かにアイロンで曲げ木加工できた。向いてる木の種類をちゃんと選べばもっと綺麗に簡単に曲げることが出来るだろう。

もちろん家具職人の様に美しい曲線を作るには経験と知識が必要で難しいだろうが、素人でも家で手軽に曲げ木が出来ると、今後DIYする上で選択肢が広がり木工がさらに楽しくなりそう。

只今この曲げ木を利用してキャンプチェアを製作中。

このパーツを見て鋭いキャンパーなら

「あれだろ?カーミットだろ」

って思うかも知れないが違う。

いや完全に違くは無い。

完成したらまた紹介します。

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DIY脳内設計図
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