メッシュに塗った感光乳剤が乾燥したら次は露光。
感光乳剤塗りの工程はこちら↓
図案の上に感光乳剤を塗ったメッシュを乗せ紫外線を当て露光するのだが、まず簡単に仕組みを説明すると、感光乳剤は紫外線に当てると固まるもので、図柄の黒い部分は紫外線を通さず固まらないで抜け落ち、図柄以外の部分は固まる。
そして感光乳剤が抜け落ちた図柄の部分だけインクを通し印刷できる孔版になる。
版にしたい図柄は紫外線を通さない様にコピー機で濃度を上げて印刷したもの、または遮光ペンで描いたものが望ましい。
露光機
やった事はないが露光は太陽光でも出来る。らしいが難しそう。
安定してできる様に露光機を自作した。杉板で組んだ箱の中に20wケミカルランプ6本を設置。天板はアクリル板を使用。
点灯するとこんな感じ
露光手順
①露光機に図柄を乗せる
余白部分は切り取ってある。メッシュ枠に収まる様にあらかじめ確認し配置する。端は上手く露光が出来なかったり、印刷も難しいので端5cm位は余白として使わない方が良い。また複数の図柄を1つの版にする場合は近づけ過ぎると印刷時大変になる。
②図柄に白灯油をハケで塗る
これは紙を透けさせる為で、まんべんなくたっぷり目に塗る。
③図柄の上に感光乳剤を塗ったメッシュ枠を乗せる。
④メッシュの上に黒画用紙、そして重りを乗せる
画用紙はメッシュ全体を覆わなくても良いが、図柄部分は絶対に隠れる様にする。そして図柄とメッシュを密着させるため重りを乗せる。雑誌などを使用。
⑤露光機を点灯
露光時間は感光乳剤や紫外線の強さによって変わってくる。
今回使用した感光乳剤と20wケミカルランプ6本の場合だと、経験から4分30秒〜5分。
感光乳剤は割と新しい物なので5分露光してみる。本当はしっかりテストをした方が良いのだが…
⑥版を水で洗う
露光完了したら水で洗い図柄部分の感光乳剤を落とす。水だけで落ちずらい場合は指の腹で優しく擦る。
ここで図柄部分が抜けない場合は露光時間が長過ぎ。逆に図柄以外の部分も洗い落ちてしまう場合は露光時間が短過ぎる。
⑦再度紫外線に当てる
洗い落としたらドライヤーで乾燥させ、再度露光機で紫外線を当て版を強くする。太陽光でももちろん構わない。天気が良い日はドライヤーで乾燥もせず、日向に出し乾燥と再露光を同時に行う。
これで製版完了。
エッジもまあまあ。
印刷するとこんな感じ。
上の方で多少ネタバレしているが、次は娘に頼まれた版を作りTシャツに印刷する。